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<産婦人科の基礎知識/不妊症や妊娠のお勉強

産後

分娩後の排卵、月経について

「授乳しているから妊娠しないと思ってました。」というお話を時々お聞きします。 産後すぐに妊娠を望んでいないのであれば、授乳中でも避妊をする必要があります。

分娩後3週までは授乳をしていなくても下垂体や卵巣のホルモンの分泌が抑制されて排卵や月経は起こらないとされています。 分娩後4週〜9週にLHやFSHの反応性が回復してきますが、授乳をしていると母乳の分泌を促すプロラクチンというホルモンが作用してエストロゲンやプロゲステロンを抑制して排卵や月経が起こりにくい環境にあります。 これは産後直後の次の妊娠を抑制する働きなんですね。

分娩後10週頃になるとプロラクチンの分泌は減少し、非妊時のレベルにまで低下します。 ただし、授乳をすることで瞬間的にプロラクチンが非常に高値になるような状態にあるので、赤ちゃんはつづけて母乳を飲むことができます。

また、このころになると基本的なプロラクチンの血中濃度は低下しているので、下垂体ー卵巣系の抑制が解除され場合によっては月経が開始し、排卵も再開する方が増えてきます。 授乳をやめると通常よりも早く月経や排卵が再開します。 産後最初の排卵で妊娠するといつ妊娠したかわからずに、つわりの症状で妊娠が発覚することもあります。 産婦人科を受診されて、しっかり発育した胎児をみてびっくりされることも時々あります。

分娩後10週頃には20%くらいの方が月経を経験し、8ヶ月になると80%くらいに月経がみられるようになります。 月経が再開しても、無排卵性の月経のことも多いですが、ちゃんと排卵していることもあるので授乳中でも妊娠する可能性は十分にあります。

授乳と妊娠

分娩後まもなく次のお子さんを妊娠した場合、まだ授乳中であることが多いですね。
分娩後直後は排卵が抑制されていますが、母乳を続けているか、ミルクだけにしているかによって排卵、月経が再開する時期に違いがあります。 授乳を続けて次のお子さんを妊娠したときに問題となるのは子宮の収縮です。 授乳中には赤ちゃんが乳首を刺激することでプロラクチンというホルモン以外にオキシトシンというホルモンが分泌されます。 授乳をされた方なら経験あると思いますが、赤ちゃんに吸われたりして乳首を刺激されると子宮が収縮するのがわかります。 オキシトシンは母乳の射出を促すとともに、子宮の収縮も促します。 こうすることで、大きくなっていた子宮が急激に元の大きさに戻ってゆくのです。

とても良い働きをしてくれるオキシトシンですが、妊娠子宮に対しては切迫流産や早産を引き起こす可能性があります。 前回頚管無力症があり流産や早産を経験されている場合は特に注意が必要です。

しかしながら、最終的には母乳をやめるのかどうかはお母さんの選択となります。
流産や早産を考慮しても母乳を続けたいという強い希望のある場合は無理に断乳を勧める必要はない、ともいわれています。

いつ切迫流産や早産は発生するかわかりません。
基本的には妊娠したら母乳は中止する方を、私は、おすすめしております。




 

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