羊水|1/2

羊水 1/2

卵膜の一番内側の膜である羊膜(amnion)は羊膜腔という空間を作りその中に羊水(amniotic fluid) を蓄えています。 妊娠のごく初期は羊膜の表面の細胞で作られますが、後に羊水は母体からの水分の供給、胎児尿、胎児の気道からの分泌液で構成されるようになります。

羊水量の変化

妊娠11週ころからは胎児は尿をするので羊水の量がぐんぐん増加してきます。 10週頃は30ml、20週で350ml、32〜36週くらいがピークで、700〜1000mlほどになります。 その後は徐々に減少し40週ころは500mlほどになるといわれています。 最後まで量が増加するのではありませんね。 それで妊娠後期になると超音波検査で胎児の顔などがはっきり見えなくなります。

羊水の循環

羊水は同じものがずっとたまっているわけではありません。 約3時間で完全に新しいものになっているといわれています。 大量の水分がつねに羊膜絨毛膜を通過して母体の循環系に戻されているわけです。 胎児は尿を作り出しそれを羊膜腔内に排泄しています。 また、胎児は羊水を1日400mlほど飲み込んでいるらしいです。 このように作られる量と母体に戻される量が釣り合って見かけ上一定の量に保たれています。

羊水の成分

羊水の99%は水分です。
そのほか剥がれた胎児の皮膚細胞や胎脂(胎児の皮膚表面の脂肪)などが浮遊しています。またいろいろなホルモンなども含まれています。 妊娠が進むと胎児の尿の成分がふくまれ内容が変化してきます。 羊水はアルカリ性なのでアルカリ性を検出する試験紙などで破水かどうかを診断する補助になります。 羊水には胎児の細胞が含まれているので、皮膚を通して羊水を採取すること(羊水穿刺)で性別やダウン症などの染色体異常を発見することが可能となります。

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羊水の存在意義

羊水はとても大切な役目をしています。以下に列挙してみます。

・胎児の左右対称的な外見上の発育が可能
・感染の関門
・肺の良好な発育が可能
・羊膜との癒着防止
・緩衝材としての役目
・体温維持
・四肢の筋肉の発達が可能
・分娩時の潤滑液としての役割
・分娩時の洗浄液としての役割

羊水という隙間があるので、胎児はふわふわ浮いているので発育の過程で左右偏りがなく発育します。 角化前は胎児の皮膚と羊膜がぺたぺたと癒着しやすい状態にあります。それを防ぐ役目もあります。 また、自由に動き回れることで手や足の筋肉が発達します。

卵膜は隔壁の役割をしていますが、何らかの理由で進入した感染からの直接の感染を防ぐ働きも羊水にはあります。 胎児の時は肺呼吸をしていませんが、出生後すぐに肺呼吸をする必要があります。 肺はとてもとても小さな袋が沢山集まってできています。 スポンジのような感じの臓器です。 肺が発育するためにはゆったりとしたスペースと十分な水分が必要です。

羊水は出生時、胸部の圧迫で気管を通って口から排泄されます。排泄されなかった肺液は速やかに肺の細胞に吸収されてゆきます。 母体は歩いたり寝ころんだりしてつねに動いています 羊水があることでショックが和らげられますね。 これはとても大切な役割の一つです。

人肌のお風呂の中に使っている状態が羊水中の胎児です。 水分が存在することで急激な温度変化を防いでくれています。 また分娩中に破水することで、膣内の細菌を洗い流す働き、また分娩中の膣内での滑りをよくする潤滑液としての役割もあります。






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