微弱陣痛
微弱陣痛とは
分娩が開始した後、何らかの理由により陣痛が弱く(微弱で)、発作の持続時間が短く、陣痛周期が長く、分娩が順調に進行しないことを微弱陣痛といいます。
分娩の三要素を考えると、微弱陣痛は娩出力に異常があるタイプの異常分娩となります。
子宮内にセンサーを入れて子宮の内側の圧力(内圧)を測定します。
基準よりも圧力が少ないものを微弱陣痛とします。
ただ、内圧を測るのは現実的ではないので臨床的には外側法で評価しています。
外圧法とは圧力計を母体の腹壁に設置し子宮収縮の強さと持続時間などを測定する方法です。
一般的な胎児心拍数モニタリングの際に同時に装着されています。
外圧法による陣痛の持続時間とその周期をもって陣痛の強さを評価しています。
微弱陣痛の診断
陣痛の持続時間やその周期だけで微弱陣痛と判断しているわけではありません。
分娩の進行具合を加味して総合的に判断します。
正常分娩における、陣痛の周期(陣痛間隔)とその持続時間は以下の通りです。
・子宮口開大が4〜6センチ 3分毎
・子宮口開大が7〜8センチ 2分30秒
・子宮口開大が9〜10センチ 2分毎
一回の陣痛の持続時間はだいたい60秒くらいです。
微弱陣痛になると子宮口が8センチくらいまでで6分以上、それ以後は4分以上間隔があくと微弱陣痛と考えられます。
また持続時間が30秒くらいだと「陣痛が弱いね」ということになります。
微弱陣痛の原因
子宮の収縮力が弱いことが原因となりますが、子宮の収縮が弱くなる原因はいくつかあります。
羊水過多などで子宮が通常よりも引き延ばされているとき、骨盤位や横位などで子宮の頸部への圧迫刺激が少ない場合などは物理的な原因となります。
また母体の栄養不良、不眠や全身衰弱なども微弱陣痛を引き起こす可能性があります。
実際には原因がわからないことの方が多いものです。
微弱陣痛の管理
陣痛が弱いと分娩時間が長くなります。
分娩時間が長くなるとさらに陣痛が弱くなるという悪循環を引き起こすので、陣痛が弱くなってきたな、という適切な判断と対応が重要です。
破水していない分娩第1期の場合は十分な睡眠と栄養により疲労回復を目指します。
また膀胱や直腸に尿や便がたまっていると分娩の妨げになるのでいつも、できるだけ空にするようにします。
分娩第2期が近づいても、陣痛が弱いと判断した場合は陣痛を強めてあげる必要があります。
全開大近くて未破水の場合は人工破膜といって、赤ちゃんを包んでいる卵膜を人工的に破り破水をさせることがあります。
この人工破膜により羊水が若干流出し子宮内の体積が減少することにより子宮収縮が増強します。
特に、経産婦さんの場合はその後一気に分娩が進行することが多いですね。
ただしあまり早い時期に人工破膜させると、感染のリスクが上昇したり臍帯脱出の危険性もあります。
自然経過ではなかなか陣痛が増強せずに、遷延分娩となったときは陣痛促進剤の使用も検討します。


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