ホルモン検査 1/2

沢山のホルモンが関与して、排卵し、妊娠が成立しています。
不妊症の原因を検索する際に各種ホルモンを検査することはとても重要になります。ここでは、妊娠に関連するホルモンのことについて解説します。ホルモンという物質の基本的なことを最初にどうぞ・・・。

ホルモンとは?

体を調節する仕組み

体の中にはいろいろな働きをする細胞が存在します。
食べたものを吸収する細胞、筋肉として収縮する細胞、汗を出す細胞、卵子のもとになる細胞・・・・。 それぞれの細胞が勝手に仕事をしたら体の働きはぐちゃぐちゃになってしまいます。 毎日普通に生活ができるのはそれぞれの細胞もしくは細胞が集まってできた臓器がうまい具合に”調節”されているからなんですね。 命令を出す細胞から命令が出されて、命令を受ける細胞まで伝達される仕組みが必要です。

たとえば、気温が上昇すると汗が出てきますね。
気温が上昇したことを感知する細胞が皮膚にあり、それが中枢の脳に伝わり、汗を出す細胞に命令がでて汗が出ます。 汗が出ることで気化熱により皮膚温が低下します。
これが”調節”です。

スポンサーリンク

神経とホルモン

離れた場所にあるものを調節するためには伝達手段が必要です。
この伝達を担っているのが「神経」と「ホルモン」なんです。 神経は「電線」のようなイメージで命令を伝えます。 一方、ホルモンは「手紙」のようなイメージで命令を伝えます。 何かが作られて、細胞から放出されることを「分泌(ぶんぴつ)」といい、ホルモンを分泌する細胞を「内分泌細胞」とよんでいます。 (外分泌は汗、唾液、頚管粘液、母乳などです)

ホルモンはもの凄く小さな化学物質です。 一般的には血液の中を流れて、目的とする細胞に到達します。 手紙には個別の命令が書かれています。 ホルモンを受け取る細胞はその細胞表面に「受容体(レセプター)」という手紙を受け取るポストの様なものがあります。 このレセプターにホルモンがくっつき、その細胞の内部に変化を起こし、命令を受けた細胞が働くことになります。

ホルモンの異常を知るためには

ホルモンの量が十分あるのかどうかを知るためには血液検査をして、ホルモンの値を測定すればわかります。 基準値(以前、正常値といわれていたものです)というものがあって、ホルモンの基準値の範囲を超えたものが異常となります。数値が高すぎても、低すぎても異常となります。 排卵後の黄体ホルモンの測定値が基準より低ければ「卵巣機能不全」と診断される訳ですね。 基準値よりも低ければ、それにあった薬を補充するといった治療にも使われます。

フィードバックの考え方

ホルモンの測定結果を理解するときに大切な、feedbackという調節のしくみがあります。
命令は上司から部下へ一方的ではなく、部下からの意見も反映されるんですね。
卵巣から分泌されるホルモンの量が下がると、
「卵巣からでるホルモンが少ないぞ!もっとLHやFSHを出しなさい!」
とその情報が下垂体に戻されて(feedback)LHやFSHが上昇します。

下流の数値の減少が上流の数値の上昇を引き起こすものをnegative feedbackといい、その逆をpositive feedbackといいます。 排卵前にE2の値が上昇したという情報が下垂体に伝わり、LHサージが起きるのがpositive feedbackの良い例ですね。 また、女性の閉経後はFSHやLHが非常に高値となりますこれは、卵巣の機能が停止(閉経)し、negative feedbackが機能するためですね。





スポンサーリンク