頚管粘液検査とフーナーテスト

頸管粘液検査

頸管粘液とは子宮頚部から分泌される粘液のことで、月経の周期にともなって量や性状が変化します。 排卵数日前になると粘液量が急に増え、それまでぺとっとしていたものがサラサラとしてきます。 また、とても糸を引くようになります(牽糸性)。 この変化で膣内に射精された精子が自力で泳いで子宮内に入りやすくなるわけです。

頸管粘液は排卵後は急激にその牽糸性が低下して、ペとっとした状態になります。 これは、排卵後に子宮頚部に粘液のふたをする感じで、細菌が子宮内に進入することを防いでくれます。

頸管粘液検査は排卵数日前に受診して(後述のフーナーテストと同時に行うことができます)頸管粘液を採取し検査します。 この時期の頸管粘液の量は0.3〜0.4mlほど、牽糸性が10センチ以上、乾燥させるとシダの葉っぱのような結晶がしっかりできると正常です。 エストロゲンの分泌量が少ないと量が少なかったり、牽糸性が低下したりします。 クロミッドを長期使用するとこの頸管粘液の性状が低下するというデメリットもあります。

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フーナーテスト

射精された精子が元気に泳いで子宮頸管内に進入できているかどうかを調べる検査です。
排卵直前に、タイミングをあわせて早朝の性交渉後、数時間以内に受診していただき、検査を行います。 当日の朝がいろいろな理由で難しければ、前夜の性交渉でも検査は可能です。 頸管粘液を採取して、顕微鏡で観察して運動精子の数をカウントします。 この結果が良好であれば、精子が子宮頸管粘液の中を元気に泳いでいけることがわかります。

顕微鏡下で精子はたくさん存在していても、運動する精子が非常に少ないと結果は「不良」と判定されます。 これは、精子の動きを悪くし、不妊の原因となる抗体(抗精子抗体)の存在を示唆します。 抗精子抗体は不妊症の患者さんの数%がもっているといわれ、決して珍しいものでもなく、原因として重要なものになります。

一度「不良」と判断されても、二度目の検査で良好とでることも多く、不良の場合は再検査で確認するべきですね。 念のため同時に抗精子抗体などの抗体関係の精密検査も大切ですね。

精液検査では精子の数や運動率、奇形率などはわかりますが、頸管粘液との反応などはフーナーテストで判定されます。 フーナーテストは100年も前から行われていて、最近では軽視されている印象もありますが、簡便な検査でもあり今でも有用な検査と私は思います。





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