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<産婦人科の基礎知識/不妊症や妊娠のお勉強

月経の移動

旅行や結婚式など月経が重なるといろいろと大変だなあというときに、月経を移動させる方法があります。
今回はその原理と方法について。

月経移動の原理

月経が発来する前、黄体期は受精卵の着床のために子宮内膜が肥厚しています。 これは卵巣の黄体から分泌されるエストロゲンとプロゲステロンにより子宮内膜の肥厚が維持されています。 受精卵が着床しないとHCGが分泌されないので黄体が刺激されません。

黄体は寿命が2週間くらいなので、刺激がないと(妊娠しないと)エストロゲンやプロゲステロンの分泌が減少し、血中から消失してゆきます。 これらのホルモンの作用が無くなり、子宮内膜が維持できなくなり出血が始まります。
これが月経でしたね。

ホルモンが消失することで出血するので消退出血ともいいます。 エストロゲンやプロゲステロンを内服薬で追加してあげれば、ホルモンが消退しないので月経がきません。 この原理を利用して予定月経を移動させることができます。

月経移動の方法

エストロゲンとプロゲステロンが一緒含まれるホルモン剤(合剤)があります。
ドオルトンプラノバールという名前のお薬です。
今では低容量のピルが一般的になりましたが、以前はピルとして使用されていたお薬です。 (緊急避妊用のピルもドオルトンなどが使用されます。緊急避妊用として使用するときは内服する量が全く違いますが・・・。)

この合剤を月経開始予定日の5日くらい前から1日1錠を毎日内服します。
内服している間は月経がきません。消退出血が起きないからですね。 月経が開始してもよいかなと思う日の2〜3日前に内服を終了します。 内服終了から2〜3日すると消退出血がおきます。 その後は、これを新しい月経として月経周期が始まります。

月経予定日の5日くらい前から飲み始めるのは、元々分泌されているエストロゲンやプロゲステロンが減少し始めてからでは遅すぎるからです。 つまり、内服が遅くなると、月経を止めることができなくなります。 また、予定よりも早く月経が始まる可能性もあるからです。

産婦人科のクリニックなどで「月経を移動させたい」というと、飲み方の説明があり、処方してくれます。 ただし、病気ではないので保険はききませんので自費診療です。 値段は病院によって違うので確認してくださいね。




 

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